プログラミング超初心者のための用語解説「シングルボードコンピュータ」

Hard・Acc

こんにちは。
@OfficeTAKUです。

2020年のプログラミング教育必修化もあり「プログラミング」という言葉を目にする機会が増えました。

このブログでもプログラミング言語の学習サイトや子どもから楽しめるプログラミング言語スクラッチ (Scratch)のことなどを書いてきました。

私、自身が文系でプログラミングは不得手。
マクロで自動記録しそれを手直しする、やりたいことをWebで検索し提供されているコードをコピペしてそれを少し手直しする、それくらいしかできません。
プログラミング的な発想というのができていない人間です。

そんなことで、教育現場でもプログラミング教育取っ掛かりとして使われるであろう「スクラッチ(Scratch)」というプログラミング言語を少しずつ学んでいます。

先日紹介した書籍『親子で学ぶ プログラミング超入門 ~Scratchでゲームを作ろう!』
[clink url=”https://office-taku.com/201808/recommend/books/10210.html”]

この書籍の中でも触れられている Micro:bit(マイクロビット) や Raspberry Pi(ラズベリーパイ)など、基盤にパーツがくっついたものがあります。
あれはいったいなに?と、超初心者の方は悩むのでは?

シングルボードコンピュータとは

各種のパーツがむき出しになっているあれは一体なになのか?というと、あれも見た目は違えどコンピュータなのです。
その名を「シングルボードコンピュータ」といいます。

Wikipediaによる「シングルボードコンピュータ」の説明を引用します。

むき出しの一枚(シングル)のプリント基板(ボード)の上に、必要なものに絞ったCPUと周辺部品、入出力インタフェースとコネクタを付けただけの極めて簡素なコンピュータ

出展:シングルボードコンピュータ – Wikipedia

プリント基板自体はとりたてて新しいものではなく、多くの家電製品などでも利用されているので、大抵の方は目にしたことがあると思います。

一枚のプリント基板に、必要最低限のCPUなど各種部品を付けて、コンピュータとして機能するのが、シングルボードコンピュータ、といわれるものになります。

シングルボードコンピュータ:Micro:bit

Micro:bit 学習用のシングルボードコンピュータ

シングルボードコンピュータの特徴

デスクトップパソコンやノートパソコンなど普通のコンピュータがあるのに、なぜシングルボードコンピュータが存在するのか疑問に思う方もいるかもしれません。
シングルボードコンピュータの特徴を見ていくとその答えがわかると思います。

  1. サイズが小さい
    小さいものは 4cm x 4cmくらいからあります。大きくても手のひらサイズ程度の大きさです。
  2. 軽いOSが動作し軽量なプログラミング言語が使用できる
    サイズが小さいのでもちろん重量も軽い、という物理的な軽さ、手軽さも特徴の一つです。
    その軽く小さい一枚のボードで Linux や Android などの軽いOSが搭載されています。さらに最近ではWindowsが搭載されたものも発売されています。
    そして、JavaScript、Python、Ruby、Perl、PHPなどの軽量プログラミング言語を使用することができます。
    小さくてもしっかりとコンピュータの役割を果たしているのです。
  3. 消費電力が少ない
    シングルボードコンピュータは総じて消費電力が少ないことが特徴です。
    消費電力が少ないと、電気代が安く上がる、発熱も少ないということです。
  4. 価格が安い
    小さく、軽く、周りを覆う箱(筐体)がない、余分なプログラムも入っていません。
    その分、価格も安くなります。
    安いものは千円台からあります。中には10万円前後する高価なものもありますが、一般的なものは1万円前後で購入することができます。

シングルボードコンピュータの一例

では、実際にどんなものがあるのか見てみたいと思います。

冒頭にあげたMicro:bit(マイクロビット) や Raspberry Pi(ラズベリーパイ)はよく目にすると思いますので違ったものを一つみてみましょう。

シングルボードコンピュータは機種によって搭載されているOS、使えるプログラミング言語は違ってきます。
例えばこちらの記事(シングルボードコンピュータVIA「APC」でスローPCライフを楽しむ – エルミタージュ秋葉原)で紹介されているシングルボードコンピュータは、
・Android 2.3 OS プリインストール
・プログラミング言語はPython と Scratch が使用可能
VIA Technologies APC 8750 シングルボードコンピュータ
インターフェースは
・ HDMI出力
・ VGA video出力
・ LANポート 10/100 Ethernet RJ45
・ 4 x USB 2.0
・ 3.5mm 音声入出力
・ microSD card スロット

と、なっています。全くコンピュータですね

HDMIケーブルで自宅のTVあるいはディスプレイにつなげてすぐに使えます。
USB接続のキーボード、インターネットのためにはLANケーブルも必要です。

価格は税込み8,000円弱(2018/8/29現在)となっています。
ケーブルやキーボードを新調したとしても1万円ほど、さらにディスプレイを新調したとしても2万円ほどでコンピュータが1台調達できるということになります。

上記の商品を含めたシングルボードコンピュータ各種は、こちらの RSコンポーネンツ のページで確認、購入できます。

シングルボードコンピュータはどんな用途に使われるのか?

小さい軽い安い、とまるで牛丼の謳い文句のような特徴をもつシングルボードコンピュータ。
いったいどんな用途でつかわれるのでしょうか?

  • 学習・趣味として
    低価格で手軽に扱えることからプログラミング学習やプログラム開発用としてはうってつけ。
    学習用としては、プログラムを作成しそれをラジコンカーやロボットに搭載して動かす、などといったことで、自分がプログラムしたものを実際に動かすことができ、子どもから大人まで楽しみながらプログラミングの学習ができます。経済的な負担も少なくてすむのが嬉しいですね。
    シングルボードコンピュータを利用して自宅でインターネットサーバーを立ち上げたりすることもできるそうです。
  • 開発・テスト用として
    プログラム開発のためのコンピュータとして、またプログラムの検証用などとしても利用されることがあります。
  • 産業機械を始めとした機械・機器への組み込み用として
    IoTやAi、産業用機械の制御のため、他の機械の中にシングルボードコンピュータを組み込んで使用されます。プログラムの書き換えや不具合時の差し替えなども楽に行なえます。
    オーディオ製品などにも利用されているようです。
シングルボードコンピュータはプログラミング学習の強い味方

以上、今回はシングルボードコンピュータについて簡単に解説してみました。

これからプログラミングの勉強を始める方は、いつか、こうしたシングルボードコンピュータを利用する日がくることと思います。

費用の負担も少なく、プログラミングの面白さを味わえるシングルボードコンピュータ。子ども達の可能性を引き出してくれる一つのツールになることと思います。

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