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こんにちは。
和文タイプライターも知っている @OfficeTAKUです。
9月26日 今日は何の日
今日は「ワープロの日」です。
1978年のこの日、9月26日、東芝が初となる日本語ワードプロセッサ JWー10 を発表しました。
価格は、なんと、630万円!凄いですね。
いまでも、日本語ワープロソフト、という形で「ワープロ」という言葉は使われますが、ここで言う「ワープロ」は、「日本語ワードプロセッサ専用機」としての「ワープロ」です。
そもそもワープロって何?
ワープロ、Word processor は、文書作成編集機 です。
文書を作成するために、入力・編集、そして出力の機能を備えたソフトウェアを内蔵した機械です。
ワープロの概念を初めて世に出したのはあのIBM。1960年代のことです。
それ以前のタイプライター(Typewriter) は、文書を作成できるものの、記憶も後から編集する機能もありませんでした。
そんなことから、ワープロの出現は画期的なことだったのです。
ワープロの普及
1978年に発表された東芝JWー10。初の日本語ワープロ、画期的なことでしたが、当時の価格で680万円。
当時、ビールの大瓶1本が200円くらい、タバコ1箱(ゴールデンバット) 50円、コーヒー1杯 250円くらい、といった時代です。
そんなわけですぐに私たちの身の回りに現れたわけではありません。
身近になってきたのは1980年代半ば。
以前、高見山大五郎の記事の時に書きましたが、1983年4月に発売された富士通 My Oasys2 が48万円ほど。これが私が初めて使用したワープロです。
たしか、卒論もこれで書いたはずです。
[clink url=”https://office-taku.com/201907/recommend/ebooks/14190.html”]
そして、1984年にはポータブルタイプのワープロが登場します。
富士通 Oasys Lite が 22万円。表示は一行程度でしたが、とにかく持ち運びが容易で、おしゃれな筐体。上蓋を開けて、さっと文字を打ち始めるなんて、かっこいいことができて、ほんと革新的でした。
富士通 オアシス、東芝 ルポ、シャープ 書院、NEC 文豪、と各社ポータブルワープロを発売し普及が加速します。
それぞれのメーカーにファンがいて競いあっていたような状況。
ポータブルワープロの出現で、新聞社を始めとしたマスコミでも利用が広がり、記者が出先で原稿を作成、などニュースになりました。
雑誌記事でもとりあげられ、当時私が購読していた『朝日ジャーナル』でも特集、ではなかったかもしれませんが、記事が掲載されたりしていました。
家業が家電店でしたので、ワープロ売りました。
富士通 オアシスをずっと使っていましたが、東芝 ルポのポータブル初代機 JW-R10 が発売されたときは、日本語ワープロを生み出したメーカーということで、期待して使ってみました。
しかし、あまりにも変換効率が悪く、がっかりしました。
各社のワープロを実際に販売してきましたが、やはり最後まで私はオアシス押しでした。
業務用の大きなOasysも会社で利用。簡単な表計算やデータベース機能も備えていて、パソコンが普及するまでは、ワープロで顧客データの管理などをしていました。
また、インターネット以前のデジタル通信である、パソコン通信を始めたのもワープロを通してでした。
ワープロ専用機の終焉
しばし隆盛を極めたワープロ専用機ですが、パソコンの普及につれて姿を消していきます。
最後までワープロ専用機を生産していたのは、シャープですが、2003年9月末に最後の機種の生産が終了され、その運命を終えます。
ワープロがもたらしたもの
ワープロは文書作成を目的として開発されたものですが、それ以上に、文章を書くことのハードルを下げてくれました。
そして、私のような文系人間にも、その後のコンピュータの世界へ導いてくれた存在です。
日本語ワープロが果たした役割は大きなものがあった、と思います。
【参考サイト】
※ No.43 日本のエレクトロニクスを支えた技術「日本語ワープロ」第1回 | BEACON | アイコム株式会社
※ 日本語ワードプロセッサ-コンピュータ博物館
9月26日 「ワープロの日」 関連 書籍・ビデオ
意外と関連書籍、良いものが発見できました。
武田徹『デジタル日本語論――ワープロの誕生と死』 Kindle版
今日のテーマ「ワープロの日」にふさわしい一冊。
日本語ワープロの歴史を記した一冊。
「1995年にジャストシステムより刊行された『メディアとしてのワープロ――日本語はいかに電子化されたか』に、インターネット元年と呼ばれた1995年以降の状況を加筆し、改題した。」とのことです。
Kindle Unlimited 対象作品です。
武田徹『デジタル日本語論――ワープロの誕生と死』 Kindle版
NHK「プロジェクトX」制作班『「運命の最終テスト」~ワープロ・日本語に挑んだ若者たち』 Kindle版
日本語ワープロの開発に取り組んだ人々を追ったプロジェクトXの書籍化。
NHK「プロジェクトX」制作班『「運命の最終テスト」~ワープロ・日本語に挑んだ若者たち』 Kindle版 Kindle版
梅棹忠夫『日本語と事務革命』 (講談社学術文庫) Kindle版
『文明の生態史観』や『知的生産の技術』などで著名な梅棹忠夫さんの著書。今回初めて知りました。
ローマ字論者、エスペランティストでもあった梅棹忠夫さんがどのようなことを書かれているのか興味深い一冊です。
梅棹忠夫『日本語と事務革命』 (講談社学術文庫) Kindle版
映画『タイピスト!(字幕版)』 Amazon Prime Video
ワープロ出現以前のタイプライターが登場します。
ロマンスを描いた映画でもありますが、タイピングを習得するために訓練する姿は、参考になりますよ。
Amazon プライム会員特典 対象作品です。
映画『タイピスト!(字幕版)』 Amazon Prime Video
1950年代フランス。都会暮らしに憧れて、田舎から出て来たローズは、保険会社を経営するルイの秘書に晴れて採用されるも、一週間でクビを言い渡される。「ただし──」と、ローズの唯一の才能〈タイプの早打ち〉を見抜いたルイは、彼女と組んで世界大会で優勝するという野望を抱く。1本指打法から10本指への矯正、難解な文学書のタイプ、ピアノレッスン、ジョギング、心理戦の訓練――(C)2012 – copyright : Les Productions du Tresor – France 3 Cinema – France 2 Cinema – Mars Films – Wild Bunch – Panache Productions – La Cie Cinematographique – RTBF (Television belge)c Photos – Jair Sfez.
9月26日「ワープロの日」の電子書籍 Amazon Kindle日替わりセール
閑話休題、本日のKindle日替わりセール3冊のご紹介です。
Kindleって何?って言う方は下記の記事をお先に読んでみて下さいね。
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2019年9月26日 木曜日 の Kindle日替わりセール 3冊です。
新居佳英『組織の未来はエンゲージメントで決まる』 Kindle版
新居佳英『組織の未来はエンゲージメントで決まる』 Kindle版
永野裕之『中学生からの数学「超」入門 ――起源をたどれば思考がわかる』 (ちくま新書) Kindle版
数学苦手でした。中学生の初めの頃は成績良かったんだけど、それ以降はさっぱり。読んでみようか。
永野裕之『中学生からの数学「超」入門 ――起源をたどれば思考がわかる』 (ちくま新書) Kindle版
長田雅史『英語力ゼロの29歳がニュージーランドに移住したら』 (学研スマートライブラリ) Kindle版
長田雅史『英語力ゼロの29歳がニュージーランドに移住したら』 (学研スマートライブラリ) Kindle版
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