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【Excel】スピル機能使ってますか?

Excel

こんにちは。
@OfficeTAKU です。

Excel 365 / 2021 の新機能として「スピル機能」が追加されました。

従来は1つのセルに数式を入力して、それをコピーする、というのが通常でしたが、条件がととのえば、数式を最初のセルに入力するだけで、一定の範囲にあっと言うまに数式が入力できてしまいます。

古いExcelユーザーだったら知っている、配列数式と同じ?似た?機能です。

記事執筆時点でのExcel環境
  • Mac版
    Microsoft Excel for Mac
    バージョン 16.90(Microsoft 365 サブスクリプション)
  • Windows版
    Microsoft Excel for Microsoft 365 MSO (バージョン 2408 ビルド 16.0.17928.20114) 64 ビット

スピル機能とは

Chat GPT 4o が 教えてくれたのは下記の通り。

Excelの「スピル機能」とは、一つの数式を入力した際に、その結果が複数のセルに自動的に展開(スピル)される機能です。スピル機能は、動的配列と呼ばれるExcelの新しい機能に関連しており、複数のデータを一度に返す数式を簡単に扱えるようにします。この機能により、複数のセルにわたる範囲に手動で数式をコピーする必要がなくなり、データの管理が効率化されます。

では、まずは、元になっている英単語の意味をみておきましょう。

spill の意味

spill
1〈液体など〉を(誤って)〔…から/…に〕こぼす〔from, out of / down, on, over〕
2…を吐き出す, こぼれ[あふれ]させる
(以下、略)

ジーニアス英和・和英辞典(第6版/ 第3版) 物書堂 辞書アプリ

Excelの「スピル機能」は、この「spill」という言葉から派生しており、数式の結果が複数のセルに自動的に「こぼれ出る」イメージです。

簡単な集計表でのスピル機能の使用例

下記のように、「商品名」「単価」「数量」が入力されている表で、「売上金額」を算出してみましょう。

スピル機能を使った数式例
  • 1
    セルE2 に = を入力し、「単価」のセル範囲 C2:C8 を選択します。
  • 2
    *(アスタリスク)を入力し、「数量」のセル範囲 D2:D8 を選択します。
  • 3
    =C2:C8*D2:D8 という数式が作成されたら[Enter]キーを押します。
    自動的にE8まで数式が入力されて売上金額が算出されます。
スピル機能を使った数式のポイント
  • 数式を作成する際に、単一のセルではなく、今回の場合だったら「単価」の範囲、「数量」の範囲を選択して作成します
  • スピル機能を利用して作成された数式では、個別に数式を編集することができません。
    • 今回の場合はE2のセルのみが数式を変更できる
    • E2以外のE3:E8 は、「ゴースト」と呼ばれる編集不可のセルとなる(数式バーでは数式がグレーアウトして表示される)
  • [Ctrl]+ [Shift]+ [Enter] しなくて大丈夫です。

スピル機能を利用した関数

このスピル機能を搭載した関数もいくつか追加されています。

MOS Excel 365 一般レベルで追加された「SEQUENCE関数」やエキスパートレベルで追加された「SORT関数」などがも、そうした関数です。

ここでは、スピル機能を利用した関数の主なものをあげておきます。

以下は、スピル機能を利用した関数の表形式のリストです。

関数名書式説明
UNIQUE=UNIQUE(範囲)範囲内の重複する値を排除し、ユニークな値をスピルさせて表示します。
SORT=SORT(範囲, [並べ替えのキー], [順序])範囲内のデータを昇順または降順に並べ替えてスピルします。
FILTER=FILTER(範囲, 条件)指定した条件に一致するデータを抽出し、スピルして表示します。
SEQUENCE=SEQUENCE(行数, [列数], [開始値], [ステップ])指定した行と列に数値のシーケンスを生成してスピルします。
VSTACK=VSTACK(範囲1, 範囲2, …)複数の範囲を縦方向に結合し、一つのリストとしてスピルします。
HSTACK=HSTACK(範囲1, 範囲2, …)複数の範囲を横方向に結合し、一つのリストとしてスピルします。
SORTBY=SORTBY(範囲, 並べ替えのキー, [順序])他の範囲に基づいて並べ替えたデータをスピルして表示します。
RANDARRAY=RANDARRAY(行数, 列数, [最小値], [最大値], [整数])ランダムな数値を含む配列を生成してスピルします。
TEXTSPLIT=TEXTSPLIT(文字列, 区切り文字)文字列を指定した区切り文字で分割し、スピルして表示します。
XLOOKUP=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲)条件に合致した結果を配列で返し、スピルします。

まとめ

以上、スピル機能についての簡単な解説でした。
Excel 365 または 2021 をご利用で、まだ利用されたことのない方はぜひ試してみて下さい。

バージョンアップされれば新しい機能がどんどん追加されていきます。

古い水夫だって、新しい船にのり、今の海に乗り出していったっていいはずです。
古いExcelでも十分用は足りるのですが、せっかくなので、新しいものを楽しんで使いたいものです。

と、同年配のみなさんに向けたメッセージのようになってしまいました。

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