こんにちは。
@OfficeTAKU です。
Excel 365 / 2021 の新機能として「スピル機能」が追加されました。
従来は1つのセルに数式を入力して、それをコピーする、というのが通常でしたが、条件がととのえば、数式を最初のセルに入力するだけで、一定の範囲にあっと言うまに数式が入力できてしまいます。
古いExcelユーザーだったら知っている、配列数式と同じ?似た?機能です。
スピル機能とは
Chat GPT 4o が 教えてくれたのは下記の通り。
では、まずは、元になっている英単語の意味をみておきましょう。
Excelの「スピル機能」は、この「spill」という言葉から派生しており、数式の結果が複数のセルに自動的に「こぼれ出る」イメージです。
簡単な集計表でのスピル機能の使用例
下記のように、「商品名」「単価」「数量」が入力されている表で、「売上金額」を算出してみましょう。
- 1セルE2 に = を入力し、「単価」のセル範囲 C2:C8 を選択します。
- 2*(アスタリスク)を入力し、「数量」のセル範囲 D2:D8 を選択します。
- 3=C2:C8*D2:D8 という数式が作成されたら[Enter]キーを押します。
自動的にE8まで数式が入力されて売上金額が算出されます。
スピル機能を利用した関数
このスピル機能を搭載した関数もいくつか追加されています。
MOS Excel 365 一般レベルで追加された「SEQUENCE関数」やエキスパートレベルで追加された「SORT関数」などがも、そうした関数です。
ここでは、スピル機能を利用した関数の主なものをあげておきます。
以下は、スピル機能を利用した関数の表形式のリストです。
関数名 | 書式 | 説明 |
---|---|---|
UNIQUE | =UNIQUE(範囲) | 範囲内の重複する値を排除し、ユニークな値をスピルさせて表示します。 |
SORT | =SORT(範囲, [並べ替えのキー], [順序]) | 範囲内のデータを昇順または降順に並べ替えてスピルします。 |
FILTER | =FILTER(範囲, 条件) | 指定した条件に一致するデータを抽出し、スピルして表示します。 |
SEQUENCE | =SEQUENCE(行数, [列数], [開始値], [ステップ]) | 指定した行と列に数値のシーケンスを生成してスピルします。 |
VSTACK | =VSTACK(範囲1, 範囲2, …) | 複数の範囲を縦方向に結合し、一つのリストとしてスピルします。 |
HSTACK | =HSTACK(範囲1, 範囲2, …) | 複数の範囲を横方向に結合し、一つのリストとしてスピルします。 |
SORTBY | =SORTBY(範囲, 並べ替えのキー, [順序]) | 他の範囲に基づいて並べ替えたデータをスピルして表示します。 |
RANDARRAY | =RANDARRAY(行数, 列数, [最小値], [最大値], [整数]) | ランダムな数値を含む配列を生成してスピルします。 |
TEXTSPLIT | =TEXTSPLIT(文字列, 区切り文字) | 文字列を指定した区切り文字で分割し、スピルして表示します。 |
XLOOKUP | =XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲) | 条件に合致した結果を配列で返し、スピルします。 |
まとめ
以上、スピル機能についての簡単な解説でした。
Excel 365 または 2021 をご利用で、まだ利用されたことのない方はぜひ試してみて下さい。
バージョンアップされれば新しい機能がどんどん追加されていきます。
古い水夫だって、新しい船にのり、今の海に乗り出していったっていいはずです。
古いExcelでも十分用は足りるのですが、せっかくなので、新しいものを楽しんで使いたいものです。
と、同年配のみなさんに向けたメッセージのようになってしまいました。