こんにちは。
@OfficeTAKUです。
日頃、アマゾンでKidle本を安く手に入れようと虎視眈々と狙っている私。
趣味と実益を兼ねて、毎日、日替わりセールをチェック、ブログ記事として配信しております。
でも、日替わりセールだけだと面白くないので、「今日は何の日」を題材にして、その日の出来事や記念日をチェック。
そのお題にあった関連Kindle書籍をピックアップして紹介するということをしております。
まぁ、言わば、その日の記念日・出来事にまつわる「笠木セレクト」をお届けしているわけです。
実は趣味と実益を兼ねて、と書きましたが、実益は一向にあがりません。
売れる本ではなく、好きな本を紹介しているのだから仕方がないですね。
奇特な方はぜひ、こちらのリンクからKindle本なりをご購入いただければひれ伏して御礼させて頂きます。
閑話休題、本題へ戻ります。
始まりは芥川から
この記事を書いている今日、そう、2019年7月24日は「河童忌」、芥川龍之介の命日です。
芥川では何を読んだか、「あまり小説は読んでいないなぁ」、と思いながらふと思い出したのが『六の宮の姫君』です。
実は、北村薫さんの「円紫師匠と私」シリーズの中に同名の小説があります。
主人公である「私」が、卒論のテーマとして取り上げた作品でもありますが、そこから北村薫さんに意識が飛んで行きました。
そうして思いを巡らせていると、単なる偶然でしかないのですが、私が登録している読書管理Webサービス「ブクログ」から、新刊案内のツイートが @ツイートで届きました。
それが、北村薫『覆面作家の愛の歌』の新装版です。
深窓の令嬢にして、内と外では性格がガラリと変わり、おまけに名推理で謎解きをする、というお嬢様が主人公の北村薫さんの人気ミステリーシリーズです。
北村薫さんの作品の中でも、設定はちょっと軽め、というのですか、現代風でもありコミカルでもあるのですが、北村作品の人の感情を描く細やかさはこのシリーズでも変わらず。根底には人間の優しさを感じさせてくれます。
勝手にドラマ化された時のキャストを自分で考えて楽しんだりもしている、私の好きなシリーズの一つです。
しかし、今日、調べたら、もうNHKで一度ドラマ化されていました。
主演は ともさかりえ さんでした。
私の思いとはちょっとずれていますが、嫌いではありません。もし、観ることができれば、観てみたいものです。
@pooh_1960 【新刊お知らせ】北村薫『覆面作家の愛の歌 新装版 (角川文庫)』 https://t.co/saaoV0doF8 #ブクログ新刊
— KASAGI Takanori (笠木 孝則) (@pooh_1960) July 24, 2019
北村薫さんの電子書籍が少ないわけ
実は、「河童忌」の関連書籍として北村薫『六の宮の姫君』を紹介しようかと思ったら、Kindle版がありません。
この「覆面作家シリーズ」もKindle化されていません。
調べてみると、「北村亭」という北村薫さんのファンサイトに行き当たりました。
下記の通り、北村薫さんご自身が電子化を許可されていないそうです。
4.現在:電子書籍への対応について(北村薫先生からの依頼にて掲載)
北村薫先生は、2016年6月現在、新潮新書『自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―』以外の作品について、電子化を許可していません。
その他の作品の電子版は、著者も版元も無許可の海賊版となります。詐欺まがいのものもあるようですので、興味本位はもちろん、誤ってダウンロードしたり、開いたりしないよう、ご注意ください。
北村薫先生について – 北村亭:北村薫ファンサイト
引用した中に書かれている新潮新書『自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―』と、アンソロジーや作品開設をしたものなどしかKidleでは読むことができません。
残念な気もしますが、北村薫さんのお考えがそうなのですから、ファンの一人としてはそれを受け入れるしかありません。
それはそれで貴重な見識だと思います。
紙の本だからこそ楽しめる装丁の違い「覆面作家シリーズ」文庫版の旧版と新板を比較してみる
覆面作家シリーズは全3巻。
短編が3編ずつ収録されています。私が読んだのは、家にあるのは、すべて文庫版。
- 『覆面作家は二人いる』(1991年11月 角川書店 /1997年11月 角川文庫)
収録作品:覆面作家のクリスマス / 眠る覆面作家 / 覆面作家は二人いる - 『覆面作家の愛の歌』(1995年9月 角川書店 / 1998年5月 角川文庫)
収録作品:覆面作家のお茶の会 / 覆面作家と溶ける男 / 覆面作家の愛の歌 - 『覆面作家の夢の家』(1997年1月 角川書店 / 1999年10月 角川文庫)
収録作品:覆面作家と謎の写真 / 覆面作家、目白を呼ぶ / 覆面作家の夢の家
もし、未読の方で興味をもって読んでみよう、と思われたら、できれば発行順にお読みになることをおすすめします。
さて、今回の新装版は、表紙が一新、絵自体は高野文子さんの同様のものですが、挿絵も収録した完全新装版とのことで、文庫化に際して収録されていなかった挿絵も収録されているのでしょうか。これは、買わないといけないのではないかと…
旧版も随分モダンな感じではありましたが、表紙デザインはぐっと現代風になっています。
1作目『覆面作家は二人いる』 2019年5月24日
2作目『覆面作家の愛の歌』 2019年7月24日
とリリースされています。
このペースで行くと、3作目は9月24日でしょうか?楽しみにまちましょう。
【追記 2020/10/10】
すっかり時間が経過してしまいましたが、ほぼ予想通り、2019年9月21日に『覆面作家の夢の家』新装版が発売されていました。
全部揃えて本棚に飾りたいところです。
下記に旧版と新版を掲載しておきます。
私が電子書籍を好きなのは場所をとらないから。それと、文字が拡大できること。その2点です。
しかし、実際はまだ紙の本に愛着があります。置き場所さえあれば、紙の本で購入して読みたいのが本音なのです。
そして、今回のように、表紙、カバー、挿絵などの楽しみはやはり紙にはかなわない、ということです。
今日の発見「円紫さんと私」シリーズがコミックに!
こちらも、「北村亭」さんで知ったのですが、なんと「円紫さんと私」シリーズがコミカライズされています。
「円紫さんと私」シリーズの発行元、創元社さんのウエイブの案内を引用します。
北村薫作家デビュー30周年にあたり、この大人気シリーズを、リイド社運営のweb漫画サイト「トーチweb」で、講談社「ITAN」第5回スーパーキャラクターコミック大賞、優秀賞受賞のタナカミホさんが漫画化!
現在、このタナカミホさんによるコミカライズ第一弾『空飛ぶ馬』より『綾部の霊』が「トーチWeb」で無料公開中
なかなか良い感じです。ぜひご一読あれ!
→ トーチweb 円紫さんと私シリーズ
原作はこちら